(株)東京カンテイは28日、2011年5月度の「中古マンション価格天気図」を発表した。全国47都道府県のファミリータイプ中古マンションの流通事例価格を月ごとに集計し、価格変動を「天気マーク」で表示したもの。価格が上昇傾向にある場合は「晴」、下落傾向にある場合は「雨」としている。
同月は「晴」が前月の6から9に増加。「薄日」は12から10に、「雨」は13から10に、いずれも減少した。「小雨」は6から12に倍増したが、うち6地域は「雨」からの改善、3地域は変動なしであり、先月までに下落傾向に歯止めが掛かったと見られる。
前月比で改善した地域は宮城県、山形県、福島県、茨城県など東日本大震災の被災地が含まれており、これらの地域では内陸の比較的被害の小さかった都市への供給集中が見られた。福島県の事例数は前月の132から165に増加している。
また、「晴」を維持した5県のうち埼玉県、福岡県、佐賀県では上昇傾向が顕著となった。
なお、首都圏の70平方メートル換算価格は、東京都が3,883万円(前月比▲0.4%)と3ヵ月連続のマイナスとなった。周辺3県では神奈川県は2,556万円(同0.0%)で横ばい、千葉県は1,929万円(同0.9%増)、埼玉県は1,904万円(同0.9%増)とわずかに上昇した。近畿圏は大阪府が1,866万円(同▲0.1%)と4ヵ月ぶりに下落に転じたが下落は▲0.1%でほぼ横ばいに。また、京都府と兵庫県も同様の動きでおおむね横ばいで推移した。中部圏では、愛知県1,607万円(同0.4%増)、岐阜県1,212万円(同1.8%増)、三重県1,136万円(同4.1%増)と上昇し、静岡県は1,279万円(同▲0.6%)と下落した。
天気図はこちらを参照。