三幸エステート(株)は6日、大規模オフィスビル(基準階貸室面積200坪以上)のマーケットデータをまとめた「オフィスマーケット2011年7月号」を発表した。
当期の東京都心5区のビル空室率は、大規模ビルの竣工が少なかったため6.2%(前月比変動なし)にとどまったものの、22ヵ月連続で6%超となった。
募集賃料は、1坪当たり2万808円(同▲416円)。3月には反転の兆しをみせていたが、新年度に入ると再び低下、2ヵ月連続で過去最低を更新した。
全国の6大都市別の空室率は、東京23区が7.1%(同0.1ポイントアップ)、札幌市8.6%(同▲0.4ポイント)、仙台市15.6%(同▲1.0ポイント)、名古屋市10.9%(同▲0.1ポイント)、大阪市11.1%(同▲0.3ポイント)、福岡市11.1%(同0.1ポイントアップ)となった。
なお同社は、東日本大震災後、経済活動は予想を上回るペースで回復しており、雇用調整が本格化するリスクは低下しつつあるとしながらも、「雇用増は製造業、建設業が大半を占めており、オフィス需要への影響はまだ限定的だろう」と分析している。