積水化学工業(株)住宅カンパニーは、家庭用蓄電池の本格採用に向けた「蓄電池付ソーラー住宅」の実証実験をスタートさせる。コミュニケーション型のホームエネルギーマネジメントシステム(HEMS)を共同開発したNECや、他の蓄電池・パワコンメーカー等、各種メーカーとも連携し、住宅と蓄電池のベストミックスを追求するのが狙い。実証実験機が完成したことから、7月中旬から全国でモニター邸を選定し、実証実験を行なう。
同社では、2011年4月にコミュニケーション型のHEMS「スマートハイム・ナビ」を標準搭載した次世代住宅「スマートハイム」を発売。エネルギー需給の「見える化」や、顧客に対し目標値20%の光熱費削減が可能な暮らし方の自動コンサルティングなどの取組みを行なってきた。今回の実験では、PV付住宅に住む顧客にHEMS「スマートハイム・ナビ」を導入し、家庭用蓄電池と接続することで、蓄電池にどれだけの電力が貯蓄され、さらに何にどのくらい使用されているかを「見える化」できるようにする。その上で、双方向コミュニケーションが可能という特性を生かし、顧客の暮らし方と節電や省エネなどの具体的な効果に関しても検証する。蓄電池付次世代スマートハイムの先行テスト販売も視野に入れながら、今後1年半にわたり全国5電力会社管轄地域におけるHEMSや太陽光発電システムの連動性、深夜電力利用によるピークカット、将来的な電力の効果的な自給自足の検証などを行なっていく。
同社は、今回の実証データを蓄積・分析することにより、自給自足型の住宅普及の第一歩として、大容量PVと省エネ設備を併用した蓄電池付ソーラー住宅の早期市場投入、量産化をめざしていく。