



三井不動産(株)は9日、全世代対応型のまちづくりを進めている「柏の葉キャンパスシティ」(千葉県柏市)におけるスマートシティ、健康長寿都市、新産業創造都市の実現に向けた取組みを報道陣に公開した。
「柏の葉キャンパスシティ」は、つくばエクスプレス「柏の葉キャンパス」駅を中心に、「環境・健康・創造・交流の街をつくる」をコンセプトに、柏市、千葉県をはじめ、東京大学、千葉大学、民間企業と共同で、先進的なまちづくりが進められている。
「柏の葉アーバンデザインセンター」(UDCK)では、地域全体のエネルギー需要状況を一元管理するエリア・エネルギー管理システムの展示ブースを設置している。
商業施設「ららぽーと柏の葉」周辺では、東京大学が中心となり、電気自動車や電動バイク等のマルチ交通シェアリングの社会実験が進む。また、夜間電力を有効活用し、エリア全域のエネルギー管理・融通を想定した、高効率・高性能の大規模蓄電システム「NAS電池」も公開した。その他にも、災害時に住民に水を供給するための地下水利用システム「水ライフライン設備」や、太陽光発電と風力発電を組み合わせた街路灯なども解説パネルが展示された。
現在建設中の環境配慮型マンション「パークシティ柏の葉キャンパス二番街」(総戸数880戸)には、太陽光発電、発電量モニター、井戸などを設置。また、千葉大学には、国内最大規模の植物工場の研究施設が新設され、空調や人工照明を備えた工場内では、レタスなどさまざまな野菜が栽培されていく。
同日会見した三井不動産柏の葉キャンパスシティプロジェクト推進部長・河合淳也氏は「柏の葉キャンパスシティでは、まち全体のエネルギーを見える化し、情報をマネジメントする『エリアエネルギーマネージメントシステム』に取り組んでいる。エネルギーをつくる技術、使い方の技術、管理・最適化する技術など最新の技術を織り込み、公民学で連携をとって新しい時代の都市モデルをつくっていきたい」などと述べた。