三幸エステート(株)は28日、(株)ニッセイ基礎研究所と共同開発した成約賃料にもとづく東京都心3区オフィスマーケットの規模別指標、「オフィスレント・インデックス」の2011年第2四半期(4~6月)版を発表した。
1994年第1四半期を100とした当期の都心3区賃料指数は、3区全体が74(前期比1ポイントアップ)、大規模ビル70(同▲2ポイント)、大型ビル73(同4ポイントアップ)、中型以下76(2ポイントアップ)。大規模ビルで賃料の下落が継続し統計開始以来の最低値を更新したが、3区全体と大型と中型以下は4半期ぶりに上昇した。ただし、東日本大震災の緊急対応的な需要の影響である可能性もあり、大規模を含め賃料上昇に拡大するかどうかには、来期の結果を待つ必要があるとしている。
また、賃料の対前年変動率は、3区全体で▲7.7%。大規模ビルで▲15.1%、大型ビル▲8.0%、中型以下▲5.2%といずれもマイナスとなった。しかし、いずれも下落幅の拡大に歯止めがかかっており、同社は「リーマンショック以来3年以上続く賃料の下落局面が底に近付きつつある可能性もある」としている。