(株)東京カンテイはこのほど、三大都市圏・福岡県主要駅の「新築マンションPERランキング」を発表した。「マンションPER」とは、マンション価格が同じ駅圏の分譲マンション賃料の何年分に相当するかを求めた値。マンション価格を、月額賃料の12倍で割って算出。PERが低ければ収益性が高く、高ければ収益性は低くなる。
同年の新築マンションPERが最も低い(収益性が高い)駅は、JR山手線「田端」駅の16.20で、首都圏平均23.75を7.55ポイント下回った。分譲価格が3,000万円台中盤と安価である一方、都心へのアクセスが良く賃料が高水準なため。その他上位にランクした駅圏は「マンション価格が安定し、生活・交通利便性を背景に賃料水準が保たれている」という共通項があった。
逆に、PERが最も高かったのは、東武伊勢崎線の「花崎」駅の41.77。上位20駅はいずれもPERが30を超え、30年では購入価格を回収できないこととなった。上位駅は郊外立地が多かったが、高級住宅街を擁する「浜田山」(京王井の頭線)「麻布十番」(東京メトロ南北線)「鎌倉」(JR横須賀線)などもランクイン。これらの駅圏マンションはいずれもハイグレードで販売価格が高いが、賃料は都心一等地を下回るため、PERが高くなった。