不動産ニュース / 調査・統計データ

2011/9/13

札幌のオフィスビル市場、需要弱いものの供給量少なく賃料は上昇へ/ニッセイ基礎研調査

 (株)ニッセイ基礎研究所は13日、札幌オフィス市場の現況と見通しについてのレポートを発表した。1990年代以降、主要都市で最もビル市況が厳しいといわれながら、リーマンショック以降の賃料変動率が他都市と比較して小さい同市のビル市場を概観。オフィス賃料の将来予測を行なったもの。

 同市の賃貸オフィスの賃貸可能面積は07年以降は49万5,000坪で安定。これに対し、需要面積は2010年に43万7,000坪、11年7月には44万坪に増加。空室率の下落をもたらしている。また、11~13年の新規供給は約7,000坪で、1996年~2010年の平均6,000坪よりやや多いものの、他都市に比べると圧倒的に少ない。同市の経済は1990年半ば以降大きなダメージを受けており、この経済状況の悲観からくる過去のオフィス供給の相対的少なさが、同市のオフィス市場が他都市と比べ相対的に悪くない理由となっている。

 また同社の推計では、札幌のオフィス賃料は10年を底に上昇が始まっており、13年まで上昇。2015年にかけ下落すると予測されている。空室率についても、12年までわずかに下落した後、14年まで上昇するという結果となった。

 同社は、「今後も札幌の大規模オフィスビルの新規供給は他の主要都市と比べ多くなく、供給圧力は強くないと考えられる」としながらも「市内の生産年齢人口は今後急速に減少が進むと考えられ、オフィス需要が弱まることが懸念される」とし、中期的な市況の悪化は避けられないと結論付けている。

動画でチラ見!

第18回 ジバコー 「原点」を語る

ニュースはこちら

新着ムック本のご紹介

ハザードマップ活用 基礎知識

不動産会社が知っておくべき ハザードマップ活用 基礎知識
お客さまへの「安心」「安全」の提供に役立てよう! 900円+税(送料サービス)

2020年8月28日の宅建業法改正に合わせ情報を追加
ご購入はこちら
NEW

月刊不動産流通

月刊不動産流通 月刊誌 2025年10月号
その物件、どう活用する?
ご購入はこちら

ピックアップ書籍

ムックハザードマップ活用 基礎知識

自然災害に備え、いま必読の一冊!

価格: 990円(税込み・送料サービス)

お知らせ

2025/7/5

「月刊不動産流通2025年8月号」発売中!

月刊不動産流通研究所2025年8月号」が発売となりました!
特集は、「今こそ! リスキリング」。社会が目まぐるしく変化する中で、不動産事業者も取り巻く環境に適応するためのスキルアップが不可欠です。本特集では、新たな課題への対応や業績向上に向け社員の「リスキリング」支援に取り組む事業者に着目。その狙いや取り組み、効果を紹介します。