ミサワホーム(株)は、木質系戸建住宅「SMART STYLE(スマートスタイル)」ブランドの新商品として、スマートハウスの中核となる先進技術を搭載した「SMART STYLE E(スマートスタイル・イー)」を10月7日に発売する。
「SMART STYLE」シリーズは、創立40周年にあたる2007年に誕生した企画住宅の商品ブランド。販売実績は、11年7月末時点で累積1万棟を超え、主力商品に成長している。
東日本大震災をきっかけに、エネルギー自給の必要性が高まるとともに、エネルギー利用を最適化するスマートハウスが求められていることから、同社では「SMART STYLE」のコンセプトを見直し、震災後の新しい価値観やライフスタイルに対応した住まいをシリーズとして提案する。
今回発表した「SMART STYLE E」では、熱気を1階から風洞設計の階段を通じて2階のトップライトへと逃す微気候デザインを採用。プランニングでは、1階を開放的なセンターダイニング設計とする一方、冬の対策として、階段などからの冷気をシャットアウトできる引き戸を設置した。
また、日射エネルギーを電気に変換するPVシステムと、外部に逃げていた太陽熱を回収し冬場の暖房熱源などに利用する集熱システムを一体化した「カスケードソーラーシステム」も搭載。
さらに、高い安全性が証明されているエリーパワー社のリチウムイオン蓄電池(公称容量2.5kWh)や、電気、ガス、水道など家庭内の全エネルギーの使用状況を把握でき、ホームエネルギーマネジメントシステム(HEMS)として機能する「enecocoモニター」も搭載した。
34坪と38坪の2つの広さを基本に、それぞれ2階建てタイプとKURA付2階建てタイプを設定、全16プランを用意した。本体参考価格は38坪の2階建てタイプ(太陽光発電システムやカスケードソーラーシステム、蓄電池などを含まない)で1,981万3,500円(税込み)。メインターゲットは20歳代後半~30歳代のポスト団塊ジュニア世代のキッズファミリー。シリーズ全体で年間2,500棟の販売をめざしている。
なお、3日に開催された新商品発表会では、同社代表取締役社長・竹中宣雄氏が上期総括などについて発表。「今期は通期受注棟数1万170棟の計画だが、上期実績は5,377棟と昨年より128棟プラスとなり、大きな収穫となった。震災以来、耐震性がより重視されるようになり、制震装置MGEOは上期50%を超える装着率となった。住まいへの価値観が変わり、新しい付加価値が必要となっており、今後も先進技術を搭載した商品開発に取り組んでいきたい」などと述べた。