(株)不動産経済研究所は10日、首都圏新築分譲マンションのオール電化物件に関する調査結果を発表した。調査期間は、10年の1年間および11年上半期(1~6月)。
10年のオール電化マンションの供給戸数は5,276戸(前年比18.6%増)で、全供給戸数(4万4,535戸)に対するシェアは11.8%(同▲0.4ポイント)となった。オール電化シェアは2年連続のダウン。
ディベロッパー各社が建築コストの上昇などによって上がり始めたグロス価格を抑えようと、住戸専有部の設備面のコストダウンを図ったのが要因。07年7月に発生した新潟県中越地震で生じた柏崎原発の稼働停止によって、安定的な電力供給に不安が起こったことが、09年以降の普及拡大の足かせとなっている。ただし、初月契約率は83.4%(前年比9.8ポイントアップ)と大きく伸び、2年連続のアップ、5年ぶりの80%台突破となった。
一方、11年上半期は1,917戸(前年同期比▲19.1%)、全供給戸数(1万8,198戸)に占めるシェアは10.5%(同▲1.2ポイント)となった。初月契約率も79.7%(前年同期比▲5.1ポイント)と、売行きも悪化した。また、11年上半期に供給されたオール電化マンションのうち1,401戸(同23.8%増)が電気式床暖房を設置。設置率は73.1%(同25.3ポイントアップ)と大きく伸長した。
同社は、今後のオール電化マンション供給について「福島第一原発事故の影響による安定的な電力供給への不安から、中堅デベロッパーを中心に採用を見合わせる動きが出てくることが予想される」としているが、一方で「大手ディベロッパー各社のオール電化採用の動きに大きな変化がないことに加え、太陽光発電などによる次世代『創エネマンション』への採用も見込まれることから、オール電化マンションの供給の落ち込みは限定的」とコメントしている。