ジャパンリアルエステイト投資法人(JRE)は21日、2011年9月期(第20期)決算を発表した。
当期(11年4月1日~9月30日)の運用状況は営業収益228億2,900万円(前期比3.1%増)、営業利益103億8,000万円(同5.9%増)、経常利益86億300万円(同8.4%増)、当期純利益82億6,800万円(同8.1%増)、1口当たりの分配金1万6,901円となった。
当期は、市場動向を見据えた積極的なリーシング活動の推進による入居率向上に努めた結果、期末の入居率は前期末の93.2%から94.6%に改善。また、資産入れ替えの一環として11年4月1日付で「高輪台ビルディング」を31億6,000万円で譲渡し、同月28日には「三菱UFJ信託銀行本店ビル」の共有物分割を実施。これらの結果、当期末時点の保有資産はオフィスビル56物件、取得価格総額6,578億6,300万円、総賃貸可能面積58万4,982平方メートル、テナント総数1,009となった。
次期(第21期・12年3月期)は、新規取得資産として11月15日に「赤坂パークビル」を取得したことから、営業収益241億4,000万円(前期比5.7%増)、営業利益105億9,000万円(同2.0%増)、経常利益86億3,000万円(同0.3%増)、当期純利益86億2,000万円(同4.3%増)、1口当たりの分配金1万5,700円と、増収増益を見込んでいる。
第22期(12年9月期)についても、「赤坂パークビル」の稼働により既存所有物件をカバーする形で運営を行ない、営業収益240億8,000万円、営業利益102億7,000万円、経常利益84億7,000万円、当期純利益85億2,000万円を見込み、また、分配金についてはこれまでに積み上げた内部留保を取り崩す形で1万5,700円を維持する考え。
同日、マスコミ向けの説明会において、同投資法人代表取締役の片山 浩氏は「不調な企業業績や入居率の下がる現在の市場は、外部成長を図るタイミングでもあり、『赤坂パークビル』クラスの大型物件取得のチャンスもあるのではないかと考えている。不調期も底打ち感が出てきているが、実質的に当投資法人の保有する物件の賃料が回復するのは13年頃になるのでは」などと語った。