不動産ニュース / 調査・統計データ

2011/11/28

東京・政令指定都市のオフィス賃料、下落幅が大幅縮小/JREI調査

 (財)日本不動産研究所(JREI)は24日、2011年9月末現在の「全国賃料統計」を発表した。オフィス・共同住宅の賃料の推移を表すため、毎年9月末に、同研究所の本社および全国50支社・支所の不動産鑑定士等が、全国主要都市のオフィス76ポイント、共同住宅158ポイントを対象にモデル建物の新規賃料を査定し、それに市場規模を示すウエイトを乗じて指数化しているもの。1996年9月末に調査を開始し、今回が16回目。

 オフィス賃料は、賃料指数が過去最低を更新し、割安感が出てきたことから、三大都市圏等を中心に下落幅が縮小し、全国は▲2.8%(前年同期:▲7.7%)。地方別では、全体的に下落幅が縮小し、前回下落が大きかった関東▲2.7%(同:▲11.1%)、東北▲3.8%(同:▲7.3%)、中部・東海▲2.2%(同:▲5.2%)、近畿地方▲4.2%(同:▲6.9%)と下落幅が大きく縮小したが、北陸地方では▲4.3%(同:▲3.2%)と下落幅がやや拡大した。
 都市圏別・都市規模別では、全ての区分で下落幅が縮小し、東京圏▲2.8%(同:▲11.4%)、東京都区部▲2.1%(同:▲13.2%)、政令指令都市▲2.9%(同:▲9.0%)などで下落幅が大きく縮小した。

 主要地点におけるオフィス賃料指数は、ほとんどの都市で下落幅が縮小し、千代田区等で横ばいとなったが、新規供給が多い大阪市(▲9.5%)が10%近く下落。仙台市(▲5.9%)は供給超過だったが、震災後は築浅ビルへの借り換え等が増加し、下落幅が縮小した。

 共同住宅賃料は、全国平均で▲0.4%(同:▲1.2%)とほぼ横ばい。地方別では、下落幅が縮小または前回並の下落幅が継続。被災地の石巻市や塩竃市などでは一時的な需要増加で高稼働だが、賃料は横ばいで推移している。

 なお、1年後の見通しは、オフィス賃料指数は東京都区部、名古屋市等で横ばいとなる地点が増加することから下落幅がさらに縮小。全国で▲1.6%になる見通し。共同住宅賃料指数も下落幅がやや縮小し、全国で▲0.3%を予測している。

動画でチラ見!

座談会「事故物件に立ち向かう」

掲載誌はこちら

新着ムック本のご紹介

ハザードマップ活用 基礎知識

不動産会社が知っておくべき ハザードマップ活用 基礎知識
お客さまへの「安心」「安全」の提供に役立てよう! 900円+税(送料サービス)

2020年8月28日の宅建業法改正に合わせ情報を追加
ご購入はこちら
NEW

月刊不動産流通

月刊不動産流通 月刊誌 2025年7月号
定住・関係人口増加で空き家も活用?
ご購入はこちら

ピックアップ書籍

ムックハザードマップ活用 基礎知識

自然災害に備え、いま必読の一冊!

価格: 990円(税込み・送料サービス)

お知らせ

2025/6/5

「月刊不動産流通2025年7月号」発売中!

「月刊不動産流通2025年7月号」が好評発売中です。購入はショップサイトから。
特集は、「事業者・自治体がリード!二地域居住」。
近年人口減少により地域の活力が失われていくという危機感を持ち、活気を取り戻すために二地域居住を促進させている地域が多くあります。今回は、そんな二地域居住に積極的に取り組んでいる事業者を取材。具体的な事例やその狙い、実際に表れている効果なども紹介しています。