(財)日本賃貸住宅管理協会レディース委員会は2日、明治記念館(東京都港区)で全国大会を開催。「賃貸管理業界で働く女性の意識調査報告書」結果を公表した。同協会会員企業(賃貸管理事業者)で働く女性経営者・幹部・従業員を対象に、賃貸管理業界で働くことへの意識調査を行なったもの。インターネットによる調査で、882名の回答を得た。
「不動産業界に魅力を感じるか」という問いに対しては、76.4%が「感じる」と回答。その理由として、「自分の能力向上につながる」(40.1%)、「生活基盤としての住宅を提供している」(38.5%)、「やりがいがある」(34.9%)などが挙げられた。さらに、87.3%が「今後も不動産業界で働きたい」と答えるなど、賃貸管理業の仕事に対し、積極的で前向きな女性が多いことがわかった。
その一方で、44.9%が「知人・家族には不動産業界で働くことを勧めたくない」、43.7%が「男性に比べて不利」などと回答。「復職制度が整っていない」(37.9%)という理由等から、「女性特有の制度導入を希望」(76.9%)する女性も多く、「出産休暇」(70.6%)、「育児休暇」(70.3%)、「育児・介護等による短時間勤務制度」(66.6%)を望む声があがった。
今回の調査について、同委員会委員長の北澤艶子氏は、「女性の働く環境を整えていくための研究や改善は当委員会にしかできないと考え、調査の実施に踏み切った。業界の第一線で華やかに光り輝いている女性を表彰する『ワーキングウーマン』と2本立てで、賃貸管理業界で働く女性を応援していきたい」などと語った。
なお、全国大会では、本部と北海道・東北・京都・九州・沖縄各ブロックの活動報告がなされたほか、住宅関連のコンサルティング等を行なっている(株)ベーシック代表取締役の田原祐子氏が講演。その後、約110名が参加してのクリスマスパーティが行なわれた。