アパグループは、2010年4月から進めてきた中期5ヵ年計画(頂上戦略)「SUMMIT5」の目標を上方修正する。同計画により、現在までにホテル事業地18棟分(うち9棟が開業済み)、マンション用地13棟分(うち8棟が着工済み)を取得しているが、来年5月同グループが創業40周年を迎えることから、東京都心3区を中心にあと9つの事業用地を取得し、合計40棟のホテル・マンション開発とする。
13日に開業した「アパホテル<東京九段下>」(東京都千代田区、総客室数139室)の記者会見で、同グループ代表の元谷 外志雄氏が明らかにしたもの。「今年に入ってやや上昇傾向にあった事業用地も、東日本大震災後は再び弱含みとなり、投資基準に見合うものとなっている。用地情報の持ち込みも増えてきた。先月も、神田須田町でマンション用地を取得したほか、東急東横線代官山駅前でも、大手ディベロッパー7社と競合の末、マンション用地を取得した。来年5月の40周年に向け、再び用地買収で攻勢をかけたい」(元谷氏)。
事業環境の好転に伴い、事業規模も大型化する。「現在開発を進めている新宿御苑のホテルは、隣接地を買い増して総戸数407戸に大型化した。代官山のマンションは、4,000万円台のコンパクト住戸から、4億円超の大型住戸まで総戸数100戸を超える。当社は、耐震偽装事件を境にファミリー、タワーマンションから撤退したが、来年度から再びファミリー、タワーマンションの開発を視野に入れていく」(同氏)。
なお、13日開業した「アパホテル<九段下>」は、東京メトロ東西線「九段下」駅徒歩3分に立地。ホテル館内外すべての照明をLEDを採用したほか、ガスヒートポンプエアコン、ガスコージェネレーションの導入、遮光カーテンなどでエコにも配慮した。客室は、シングル20室、ダブル118室、デラックスツイン1室。宿泊料金は、シングルで1万3,000円(税サ込)から。