(株)矢野経済研究所は14日、2011年7~9月(11年第3四半期)の住宅リフォーム市場に関する調査結果を発表した。同社専門研究員が市場規模を算出、併せて文献調査を行なったもの。
11年第3四半期の住宅リフォーム市場規模は、推計値で1兆7,234億円(前年同期比17.9%増)。11年1~9月の市場規模は4兆2,449億円(同▲2.2%)、11年度上半期(4~9月)の市場規模は3兆1,902億円(同2.0%増)と推計した。震災以降10%以上の落ち込みを見せていたが、建材・資機材の供給不足がある程度落ち着き、生活者のリフォーム需要が一気に顕在化したことなどが影響していると、同社では分析している。
同結果を踏まえ、同社は11年の住宅リフォーム市場規模予測を、9月に発表していた5.2兆~5.6兆円から5.7兆~6.0兆円へ上方修正した。しかしながら、第3四半期の大幅な伸びは短絡的な需要であるとし、本格的なリフォーム需要の回復にはもう少し時間が掛かるとした。
また、耐震リフォームや省エネ・断熱リフォームなどの需要掘り起こしが必要としながらも、住宅エコポイント制度の規模縮小、ポイント付与条件が厳しくなっていることから、波及効果への期待値は小さいと分析している。