

総合地所(株)は、既存マンションの1棟リノベーション事業に参入、第1弾となる「フォレストタウン柏光ヶ丘」(千葉県柏市、総戸数32戸)の販売を開始した。
同物件は、JR常磐線「南柏」駅バス5分、「公団仲通り」バス停下車徒歩3分に立地。元は金融機関の社宅で、1993年築。閑静な戸建住宅街という立地と、地上4階建てにもかかわらずオートロック・エレベータ付き、基準天井高2,600mmなど建物スペックも高いことから、9月に取得したもの。なお、ディベロッパーのアンビシャス(株)が共同売主として、販売も手掛ける。
販売価格を抑えるために、既存の間取り(2LDK・3LDK、専有面積61~71平方メートル)はそのままに、玄関ドア、収納、建具、クロス、フローリングなどを化粧直し。水回りについては新築マンションと同等品に入れ替えた。共用部は、外壁をベージュとブラウンのツートンで再塗装。素焼きレンガの門柱、エントランスへのアクセントタイル貼り込み、割石床への交換、グリーンディスプレイなどでイメージを一新したほか、宅配ロッカー、防災倉庫などを新設している。リニューアル費は、共用部も含め1戸当たり350万円。
販売価格は、1,540万~1,990万円と、周辺の既存マンションの水準以下に抑えた。11月にモデルルームをオープンし、12月から販売を開始。すでに、9戸が販売済み。購入者の9割が地元柏市在住で、販売価格を抑えたこともあり、20歳代の購入が目立つという。
同社では、新築マンション事業から派生するストックビジネスの一環として今後もリノベーション事業を展開していく。次年度以降、既存分譲マンション等のフルリノベーションと、賃貸マンションをリノベーションし分譲へコンバージョンするケースを併せ、年間2棟前後をコンスタントに手掛けていくほか、個別住戸のリノベーション再販にも注力していく方針。賃貸マンションについては、賃料相場の高い都心部中心で展開していく予定で、スケルトンから間取りも一新する本格的なリノベーションを導入したい考え。