(株)リクルートは10日、「2012年のトレンド予測発表会」を開催した。同社が手掛ける住宅ほか6つの事業領域について、毎年トレンド予測を発表しているもので、今回が3回目。
発表会では、同社の住宅媒体「SUUMO」編集長・池本洋一氏が、12年住宅領域のトレンドキーワードを“職近(しょくちか)・親近(おやちか)”と発表した。このキーワードについて同氏は、「住み替えメイン世代である首都圏の若い共働き夫婦に、職場から近距離の家や、親世代との二世帯住宅を求める傾向が見られる」と述べた。
同氏は、キーワード制定の背景として、共働き夫婦の増加、収入の伸び悩み、東日本大震災での“帰宅難民”体験の影響などを挙げ、「共働き夫婦が、職場から近距離の家で、親の協力を得ながら合理的発想で子供を守り育てたいという志向が高まっている」と指摘した。
共働き夫婦の親が通勤圏内に住んでいないユーザーでは、50~60平方メートル台で価格を抑えた都心コンパクトマンションを買い替え前提で購入する人が増加。一方、親が通勤圏内に住んでいるユーザーは、家事・育児の協力を理由にした「二世帯志向派」が増えているという。