(社)日本不動産鑑定協会の新年賀詞交歓会が17日、八芳園(東京都港区)で開催された。
冒頭、同協会会長・緒方瑞穂氏は「昨年は、『かんぽの宿』に関して、不動産鑑定士および不動産鑑定業者が行政処分を受け、業界全体の信頼性を貶めることとなった。現在第三者委員会などを設け、自らを律するだけでなく、モニタリングや報酬制度の見直しのほか、依頼者側の審査方法の構築などを進めている。同時に6月に発表した『将来ビジョン』の実行にも移っている。
今年は、不動産鑑定士の専門性・倫理性を高め、信頼を回復する正念場の年。さらなる発展を遂げ、東日本大震災の被災地の復興はもちろん、国民に役立つ存在へと深化していきたい」と挨拶。公益社団化に関しては「昨年10月に公益社団法人移行申請書を内閣府に提出しており、認定待ち状態。4月から公益社団法人としてのスタートを目指している」と述べた。
続いて、国土交通大臣の前田武志氏が「東日本大震災の被災地では新たなまちづくりが進んでいるが、そこには不動産鑑定士の方々の査定が不可欠。持続可能な国づくりにおいても、まちづくりは重要な位置付けとなり、鑑定士の皆様にはお力を発揮していただきたい」と祝辞を述べた。
同会には、総務大臣・川端達夫氏、前衆議院議員・保岡興治氏(自民党)、衆議院議員・津川祥吾氏(民主党)、衆議院議員・辻 恵(めぐむ)氏(民主党)がなどが参列。(社)日本不動産学会会長の三橋博巳氏の乾杯後、盛会となった。