


野村不動産(株)は4日、衣類などのセレクトショップを展開する(株)ユナイテッドアローズと共同で提案した住空間「PROUD with UNITED ARROWS」を、現在販売中の「プラウドタワー東雲キャナルコート」(東京都江東区、総戸数600戸)モデル内に完成。報道陣に公開した。
同プロジェクトは、両社がものづくり、商品企画に関する共通点を具現化。これまでにない、新たな価値観の住空間による、新しいライフスタイルの提案を行なっていくもので、今後、野村不動産が供給する「プラウド」マンションで、継続的に提案をしていく。
第1弾となる今回は、「着心地のいい家」をコンセプトに、「自分を表現する」「風合いを楽しむ」「五感を喜ばせる」という両社が目指す3つの理想を具現化した。「着心地のよい洋服をデザインするとき重要なものは、素材や肌触り、機能性。良い服は着ているうちに味が出る。今回のモデルも、使いこむうちに味が出て、愛着が湧く、質の良い造りを目指した」(ユナイテッドアローズ クリエイティブディレクター・鴨志田康人氏)。
具体的には、趣味趣向が充実し、ファッションやライフスタイルに関心の高いユーザーを念頭に、ユナイテッドアローズ店頭のように、洋服や靴、趣味のギアなどをディスプレイできる「魅せる収納」を中心に据え提案。リビングは、仕事のストレスが解消できるようなストレスフリーの空間として、無垢板で囲い込んだ。なお、改装費用は一般公開に合わせて発表予定。
今回のコラボレーションについて、野村不動産取締役兼常務執行役員の山本成幸氏は「これまでのマンションは、立地や設備といったハードがアピールの中心だった。だが、このままでは10年が経ったプラウドブランドの発展はありえないと、ソフトへのアプローチを模索し、ユナイテッドアローズさんに、こちらからラブコールを送った。今回の物件単発ではなく、今後も継続的に協力をお願いすることになる」などと語った。
一方、ユナイテッドアローズ取締役会長の重松 理氏は「当社はファッション小売業が主体だが、ライフスタイル全般が商材であり、住空間のデザインができないか模索していた。そんななか、野村不動産からこのようなお話をいただき、われわれの手で快適で機能性に優れた住空間を表現できることを光栄に思っている。モノは劣化していくが、長く持たせる心配りをしていれば、使い込むほどに愛着が湧いている。今回の提案も、そんな“経年進化”の住空間としたつもり」などと語った。
なお、両社のコラボレーション空間は、現在販売準備中の船橋市の大規模マンションにも導入する予定。