住宅設備機器・建材の総合メーカーの(株)LIXILはこのたび、開口部を耐力壁として評価できる新構造解析技術「スマート構造解析テクノロジー(特許出願中)」と、新技術を採用した開口部壁体「KABEMADOユニット(特許出願中)」を開発し、この技術を応用した新しい設計サポートサービス「スマートスケルトン」の提供を、今月より順次開始する。
東日本大震災以降、住宅の耐震ニーズは高まりつつあるものの、一般的な木造住宅で耐震強度を高めようとすると、壁面を増やすことになり、窓を自由に取り付けられず、採光・採風がとりづらい間取りとなりやすい。そこで、同社は、東京大学の稲山正弘准教授と共同で、「スマート構造解析テクノロジー」による開口部周りの壁倍率計算方法と、計算値を適切に発揮させる開口部ユニット「KABEMADOユニット」を開発したもの。
この技術で住宅を設計すれば、開口面積が広い壁面においても耐震性能を確保することが可能となり、壁面を増やすことなく、高い耐震性と自由な開口部デザインの両立を実現できる。さらに、開口部には、断熱性の高い次世代スタンダードウィンドウ「サーモスH」を採用することで、開口面積が広くなっても高い断熱性能を維持することができるという。
「スマートスケルトン」は、「スマート構造解析テクノロジー」のノウハウを活用した構造計算の設計サポートサービス。同社が図面を耐震性と開口部の配置の2つの視点で構造計算を行ない、計算後は同社提携のプレカット工場を紹介、指定の「KABEMADOユニット」を供給していく。
適合する住宅工法は木造軸組工法、建築地域は全国。対象建築物は木造住宅2階建て以下となる。