


旭化成ホームズ(株)は、エネルギーシェアシステムを搭載した二世帯住宅「へーベルハウス &NiCO(アンドニコ)」を、40周年記念商品として28日より発売する。
同商品は、近年の家族の絆やエネルギー問題への関心の高まりをとらえ、同社がこれまでに蓄積してきた家族の住まい方に関する知見を集約し、開発したもの。
二世帯住宅の基本となる世帯間の分離を確保しつつ、2つの世帯に住む家族が自然に集い・交流・協力しやすい空間を提案。世帯の玄関から最も近い親世帯のLDKには、床を30cm下げることで“囲まれ感”や“こもり場”の落ち着きが感じられる「フラワーリビング」、家族の共有本棚である「家族図書館」などを設置する。
また、光熱費ゼロと年間のCO2排出量ネットゼロを実現できる、エネルギーシェアシステムを搭載。同社独自の試算によると、2つの世帯(延べ面積177平方メートル2階建て)において、家庭用燃料電池「エネファーム」と潜熱回収型給湯機「エコジョーズ」、太陽光発電(約7.5kW)による創エネの熱と電気をシェアすることで、別々の家に暮らしている場合に比べ2~3割の削減効果が得られるという。なお同システムは、大阪ガス(株)、東京ガス(株)との共同開発により実現した。
23日会見した同社マーケティング本部営業推進部長の水渕昭生氏は、「1972年に住宅事業を発足して40年、都市における快適な暮らし、住まい方を追求してきた。その1つが二世帯住宅である。震災により家族の『絆』が再認識され、住宅の分離志向から『協力』『融合』同居志向に変化しつつある近年、二世帯住宅は棟数増傾向にある。同商品の提供により、世代と世帯を超えた交流を生む暮らしの実現を目指したい」などと話した。
本体価格は、陸屋根プロトタイプで5,020万円(太陽光発電8.1kWのエネルギーシェアシステム搭載、消費税込)、勾配屋根プロトタイプで4,840万円(同7.6kW、消費税込)。販売地域は、関東、東海、関西、山陽の一部、年間150棟の販売を目指す。