シービーアールイー(株)は、特別レポート「グローバルリテールビジネスの海外展開からみた日本のリテール市場の今後」を発表した。小売業の海外進出の潮流を明らかにする目的で、国際的ブランド力を持つ小売業326社を対象に、海外店舗進出に関して調査。その2011年、12年の結果を基にレポートとしてまとめたもの。
12年におけるグローバル小売業者の進出先国別ランキングでは、1位イギリス(11年:1位)、2位UAE(同:2位)、3位アメリカ(同:3位)に。アジアでは、5位に中国(同:4位)、11位に香港(同:10位)、13位にシンガポール(同:12位)が入り、日本は16位(同:16位)であった。
実際の店舗進出に当たっては、限られたプライム立地に希望が集中、世界各国で競争状態になっている。新興国ではプライム立地に準ずるハイクオリティな出店先としてショッピングセンター開発が盛んで、ここが小売業者を惹き付けているという。
業種別世界全地域進出割合(アメリカ、ヨーロッパ・中東・アフリカ、アジア太平洋すべてに進出している企業の割合)では、トップか高級ファッション(80%)、ついでファストファッション(67%)と、ファッション産業のグローバル化が顕著に。中でも富裕層が台頭するアジアの高級品需要が特に堅調なことから、香港、中国市場へ注目が集まっているという。