不動産ニュース / 調査・統計データ

2012/11/6

「夫婦といえども1人の時間が欲しい」シニアが6割/住環境研究所調査

「住まい方の変化について、お客さまの目線で捉えて情報を発信していきたい」と話す(株)住環境研究所代表取締役社長の西村正史氏
「住まい方の変化について、お客さまの目線で捉えて情報を発信していきたい」と話す(株)住環境研究所代表取締役社長の西村正史氏

 積水化学工業(株)住宅カンパニーの調査研究機関である(株)住環境研究所は6日、「定年後の夫婦2人の暮らし方(シングルミックス)調査」の結果を発表した。定年後の夫婦の2人暮らしにおいて、住まいに望むことを把握することを目的に実施したもの。55歳以上の男女を対象に、インターネットで調査を実施。調査時期は2012年7月、有効回答は1,247件。

 夫婦の意識については、「夫婦といえども1人の時間がほしい、そこでこそ仲良く暮らせる」という考え方を支持するとの回答が59%と約6割を占めた。この割合は、前回の2007年調査と特に変化はみられなかった。
 退職に伴う日常生活の変化については、時間や頻度が増えたのは「家事をする時間」50%、「テレビを見る」49%、「家庭内での生活を楽しむ」44%の順に。逆に時間や頻度が減ったことについては、「仕事以外の外出」22%や「読書の時間」7%が上位となった。
 社会との接点については、男性で「社会との接点を持ち続けたい」と考えている人が40%、女性で50%と、女性の方が継続意識が高いという結果に。特に定年直後男性(60~64歳)は35%と社会との接点継続の意識が低くなっていることが分かった。
 欲しい空間については、男性は「趣味室」が63%でトップで、「自分だけのくつろぎ空間」が36%で次に続いた。女性も「趣味室」59%、「くつろぎの部屋」44%と、男女とも「個の空間」を希望し、特に「趣味室」を欲していることが分かった。

 こうした結果を踏まえて、同社では、(1)男性のための趣味やくつろぎのための専用空間をつくること、(2)女性のシングルスペースの充実、(3)広く居心地の良いリビング、(4)社会とつながるために、土間のスペースやオープンな外構などを設けること、の4点をリフォームなどで提案していくという。
 6日に開かれた説明会で、同研究所代表取締役社長の西村正史氏は「今後、市場規模は小さくなり、多様化していく。先の読みづらい時代の中で、住まい方の変化について、お客さまの目線で捉えていき、情報を発信して事業が成長していけるよう役割を果たしていきたい」などと述べた。

 なお、同研究所では、夫婦それぞれが自立しつつ、互いの個を尊重する暮らし「シングルミックス」を提案する「シングルミックスサイト」(htttp://singlemix.jp)を11月7日にオープンする。

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