シービーアールイー(株)(CBRE)は21日、「不動産投資に関するアンケート」を発表した。不動産投資家に対し四半期毎に行なっているもので、2012年10月に198名を対象に実施。162名から回答を得た。
当期の東京主要部の主なセクターの期待利回り(NOIベース)については、「商業」の上限値と「ホテル」の下限値がそれぞれ5bps低下したほか、首都圏湾岸部の「倉庫(マルチテナント)」の下限値が10bps低下した。倉庫は4期連続で調査開始時(09年1月以降)の最低値を更新した。
「オフィス」は4期連続の横ばいとなったほか、「賃貸マンション」はワンルーム、ファミリー共に2期連続の横ばいであった。
今期の特徴としては、首都圏湾岸部の「倉庫(シングルテナント)」の期待利回りが5.6~6.0%(前期比:上限値▲20bps、下限値▲10bps)となり、上限値については同エリアの「倉庫(マルチテナント)」を下回ったほか、上限値・下限値ともに調査開始時期(09年1月)以降の最低値を更新。首都圏内陸部においても同様の傾向がみられ、同エリアでの投資案件としての倉庫の取得が難しく、施設数が多く需要の伸長が見られるシングルテナント向け倉庫も投資対象として検討されていることが伺える結果となった。
なお、同社の短観(東京の大型オフィス/首都圏の大型物流施設)によると、多くの投資家がマーケット状況について「最近(回答時点)」ならびに「1年先」に改善すると考えていることが伺える結果となり、投資家心理の改善傾向は継続していることがわかった。