住友林業(株)は24日、「御室桜研究プロジェクト」の一環として、総本山仁和寺(京都市右京区)の“御室桜”の試験植栽実施を発表した。同寺以外の場所で御室桜を植栽するのは初めて。
同プロジェクトは、同寺の境内に咲く“御室桜”の生態の解明を目的に実施しているもの。
2010年1月にはバイオテクノロジーの手法である“組織培養”による苗木の増殖に成功し、昨年2月には植栽可能な大きさに成長した培養苗の第1号を同寺へ植栽した。
生態解明には、組織培養で増殖した同一の形質の苗を、異なる土壌や気象条件の場所で育てることにより、樹高が大きくならない原因を解明できると考えられており、今回は同寺の所属寺院である恵澤山龍寶寺(けいたくさんりゅうほうじ:仙台市青葉区)での植栽を行なう計画。
なお、東北復興祈願と同プロジェクト成功を祈願する法要も併せて行なう予定。
今後も、同社グループ関係地や、東北の小・中学校への植栽を実施していく。