旭化成ホームズ(株)は13日、報道関係者を対象に「くらしノベーションフォーラム」を開催した。少子高齢化や環境問題などの社会的課題に対し、どのような室内居住環境で、どのように暮らすかという視点から、さまざまな研究と啓発を行なっているもの。10回目の今回は「子育て・共働き家族」をテーマとした。
フォーラムでは、同社くらしノベーション研究所の伊藤香織氏が「子育て期共働き家族・専業主婦家族 調査」成果の一部を報告した。子育て家族における夫の家事・育児への関わり方では、1989年調査と2012年調査を比較したところ、妻がフルタイムで働く『フルタイム家族』の夫の家事・育児への関与が高まっていた。「妻が専業主婦の『専業主婦家族』の夫の関与度も上がっているが、フルタイム家族の夫には及ばない」(伊藤氏)。今後は、この変化と要因に関する分析を進め、夫だけではなく妻の家事・育児への関与に関しても調査を進め、調査事例を元に同社の住宅づくりにフィードバックしていきたいとした。
このほか、東レ経営研究所ダイバーシティ&ワークライフバランス研究部長の渥美由喜氏が「『イクメン』という生き方の選択」というテーマで講演。「『イクメン』にも2種類ある。今後は、自身の子育てを行なう『育自』よりも、社会貢献としての子育て『育地』を目指し、地域を育てる『イキメン』が重要になる」などと話した。