



(株)サンケイビルは、同社グループとしては2つ目の高齢者住宅・施設開発となる住宅型有料老人ホーム「ウェルケアガーデン馬事公苑」(東京都世田谷区、全81室)を竣工。20日、報道陣に公開した。
同物件は、東急田園都市線「桜新町」駅徒歩19分の同社保有地に建設される、地上5階建て、延床面積約4,100平方メートルの住宅型有料老人ホーム。サンケイビルが建物を保有・建設。グループ会社の(株)サンケイビルウェルケアが一括借り上げ、転貸と管理・運営を行なう。
居室は、20~22平方メートル。引き戸玄関、車いすのまま進入・展開が可能な廊下と洗面所、トイレなど完全バリアフリーとなっている。フロアごとに24時間有人のヘルパーステーション、ダイニング、キッチンとリビング、浴室を設置するほか、1階に外部ユーザーにも開放するデイサービスセンターが入居。要介護高齢者をメインターゲットに、医療と介護を連携させた生活サポートを提供する。介護サービスについては、水分摂取、栄養管理と活動量データ管理により、歩行能力の維持回復、通常食、普通の入浴、自然排便を促す「自立支援介護」を提供する。
入居料金は、年齢と部屋の種類で変動する入居前払金が1,580万~4,480万円。月額利用料(賃料、共益費、生活サービス費、光熱費)が22万250~23万750円。近隣住民などから100件以上の問い合わせを得ている。
同日会見した、サンケイビル代表取締役社長の飯島一暢氏は「シニア事業を、オフィスビル、住宅に次ぐ3本目の柱としたい。2020年までに50拠点で高齢者住宅・施設を展開し、売上高200億円規模を目指す。グループ企業の飲食、施設管理、内装工事などとのシナジー効果や、サンケイグループの映像・音楽コンテンツなどを介護に生かしていくことで差別化する」などと語った。
また、サンケイビルウェルケア代表取締役社長の舘野 登志郎氏は「第1弾となる高齢者施設『ウェルケアガーデン氷川台』と今回の馬事公苑は自社所有だが、今後は土地オーナーとの共同事業をメインとし、当社はオペレーターに徹する。馬事公苑は、フラッグシップ施設を目指したためやや高額だが、メインターゲットは入居一時金400万~800万円の中価格帯とし、介護付き有料老人ホームの開発を先行させ、介護ノウハウを積んでいく。ノウハウが構築できた段階で、アクティブシニア向けのサービス付き高齢者住宅などにもチャレンジし、首都圏以外のエリアにも展開したい」などと語った。