大和ハウス工業(株)はこのほど、同社グループと建築家の安藤忠雄氏が協同で進めてきた「大阪マルビル」の緑化プロジェクト“都市の大樹”を始動した。
同プロジェクトは、安藤氏が取り組んでいる、大阪のまちを緑でつなぐ“緑の回廊プロジェクト”のシンボルとなるもの。同氏の提案に大和ハウス工業が賛同し、(株)大阪マルビルや(株)フジタ、環境緑化事業を行なう大和リース(株)の4社で工事を行なった。
1~6階の壁面(1,000平方メートル)をツルや蔦で緑化するとともに、1階の屋外スペース“大阪マルビル 緑のテラス”にて、“日本野(にっぽんの)”をキーワードに四季を彩るさまざまな植物を植樹。
また、1階には全長16m・高さ2.5m・40平方メートルと全長10.5m・高さ2.85m、30平方メートルの植栽を施した巨大な壁を設置し、緑あふれるオープンな空間を創出した。さらに壁の裏には左官・挾土秀平氏による土壁を設置。天然の色土を使うことで、表面の植物を育む土を表現し、「自然」を再現した。
同社グループでは、“都市の大樹”の良好な景観を維持するために、1階については月2~3回、1~6階の壁面緑化については、年4回のメンテナンスを実施する。
また、これまで情報発信地としてさまざまな流行を取り入れてきたが、今後は自然環境の発信地としての役割を果たしていく、としている。