(株)ビルディング企画は12日、2013年6月度の東京主要5区(千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区)オフィス市況調査結果を発表した。
東京主要5区のビル(基準階床面積100坪以上)の平均空室率は8.31%(前月比0.31ポイント減)と、3ヵ月連続で改善となった。最も空室率が改善したのは港区で9.40%(同0.73ポイント減)。虎ノ門や田町等で複数の大規模成約があったことにより改善、9%台前半の水準まで回復した。中央区、新宿区、千代田区でも改善となった一方、渋谷区は大型テナントの解約による1,000坪超の新規募集等により悪化。空室率は4.37%(同0.08ポイント増)となった。
推定成約賃料は1万6,060円(同91円増)と、3ヵ月連続の上昇。新規募集物件での賃料値上がりや、募集中物件での成約賃料引き上げが続いており、賃料値上げの動きが広がりつつある。一方で、成約物件の多くが比較的安い賃料の物件であることから、ビルオーナーとテナント間に賃料に対する温度差が生じているとしている。
新築ビルの平均空室率は11.99%(同1.15ポイント増)、推定成約賃料は3万182円(同91円増)。6月度は新築ビルの竣工はなかったものの、5棟の満室稼働ビルが築後1年を経過し、調査対象から外れたことによって空室率が上昇となった。