(一財)建築環境・省エネルギー機構(IREC)は、「CASBEE不動産評価認証制度」による初の認証を、38物件に対し実施した。
「CASBEE不動産評価認証制度」は、不動産取引などの際に活用可能な評価ツールとして新たに開発した「CASBEE不動産マーケット普及版」による評価結果を、第三者機関が審査し認証を行なう制度。同機構は、制度普及のためのテストケースして、12年11月~13年3月にかけ先行的に認証業務を実施。竣工後1年以上経過したオフィスビルを対象に認証を行なった。
認証件数は、森ビル(株)の8物件をはじめとした38物件。最高ランクのSランクが20件、Aランクが18件と、いずれもAランク以上の評価となった。
22日会見した同機構理事長の村上周三氏は、「CASBEE不動産マーケット普及版は、従来のCASBEE新築・既存・改修などとは異なり、不動産価値に特に影響を与える最小限の環境性能項目に絞った加算方式に基づく超簡易版。今後、不動産関係者などに幅広く活用されることを期待する」などと述べた。
同機構は、来年以降早い段階で100件以上の認証を行なうことを目指し、この認証制度の普及促進に努めていく方針。