三幸エステートは25日、2013年第2四半期の東京都心部Aクラスビルのマーケット状況を発表した。都心5区の主要オフィスおよび周辺区オフィス集積地域の、延床面積1万坪以上、基準階面積300坪以上、築年数15年以内、高い耐震・環境性能等を有するオフィスビルが対象。
当期(13年4~6月)の成約ベース賃料は、坪当たり2万6,680円(前期比3.9%減)と下落。第1四半期に記録した前期比15.8%の上昇から一転、賃料上昇にブレーキがかかった。11年に記録した底値からは回復が進んでいるが、08年のピーク時と比べると、6割以下の水準に留まった。前回の賃料ピークとの対比では、まだ相当の上昇余地も残っているだけに、景気の拡大傾向を背景に市況回復への期待が高まっている。
また、同期の空室率は7.6%(同0.4ポイント減)と低下。今年の新規供給は過半が第1四半期に集中し、第2四半期はAクラスビルの新規供給がなかったことも影響した。前期に続いて既存ビルでの現空床解消が進んでおり、需給バランスは改善傾向が続いている。