サステナブル・コミュニティ研究会(代表:三井不動産レジデンシャル(株))は3日、秋葉原コンベンションホール(東京都千代田区)で、セミナー「コミュニティ力が創る新しい暮らし~集合住宅から暮らしが変わる~」を開催した。
同研究会は、東日本大震災以降、サステナブル・コミュニティ(居住者が楽しく・安心して暮らせ、次世代にも住み続けてもらいたいと思えるような地域社会)の形成をより重要と考え、2011年7月に発足したもの。外部有識者や団体と共同で、その在り方を研究し、情報ツールやプログラムを通じて、研究成果を社会に発信している。
セミナーでは、英国王立芸術大学院(RCA)ヘレン・ハムリン・センター・フォー・デザイン シニアリサーチフェロー ジュリア カセム氏を講師に迎え、「デザインから生まれるコミュニティ力とは」と題した基調講演を行なった。
続いて、三井不動産レジデンシャル市場開発部商品企画グループ兼総務部環境推進室主管の川路 武氏と、さとゆめ取締役チーフコンサルタントの嶋田俊平氏が、集合住宅における入居あいさつ会やコミュニティ支援プログラムなど、入居者同士のコミュニティの取り組みの実証実験について報告。交流を促すための自己紹介の方法や、防災セミナー、マンション内の設備見学ツアーなど、入居あいさつ会の内容を紹介し、参加者の9割が会に出席したことについて満足しているという結果などを発表した。
また、今後の課題として、継続してイベントなどを行なっていくため、コミュニティを引っ張る人材を支援していく環境づくりなどを掲げた。