(株)矢野経済研究所は15日、ビル管理市場に関する調査結果を発表した。
2012年度のビル管理市場規模は3兆8,585億円(前年度比4.2%増)。市場環境に大きな変化はなかったが、震災の影響から11年度に引き続き省エネ対応需要が拡大、これらの取り込みによって市場が成長した。
一方、収益性の悪化については一向に改善が見られず、従来に続き新設需要の減少による市場競争の激化が進行。リプレイスも増加傾向にあり、リプレイス案件受注により売上高が拡大しても、一定期間までは引き継ぎなど準備作業も頻発するため、継続受託している物件よりコスト負担が増加する等収益性が悪化する傾向は一層強まり、有力事業者においても限界を超えた圧縮への試みを継続せざるを得ない状況となっている。
また、13年度の市場規模は、3兆6,967億円(同4.2%減)と予測。主要3業務(清掃、設備管理、警備業務)は微減傾向、工事需要を中心にその他業務が横ばい傾向で推移する形で、市場規模はおおむね微減傾向で推移する。