積水ハウス(株)は24日、4階建て賃貸・店舗併用住宅新商品「BEREO PLUS(ベレオプラス)」を発売する。同時に、賃貸専用・併用両方に対応していた4階建て「BEREO」を賃貸専用商品に統一するなど、商品ラインアップも再編する。
同社の3・4階建て住宅の受注件数は、2011年度の月平均133棟から、13年度は12月までに月平均212棟と、約60%増加。受注物件を分析したところ、3階建てでは併用が21%だったが、4階建ての場合は70%が併用住宅だったという結果から、高額受注が見込める4階建て併用住宅の商品化に踏み切った。
4階建て住宅は、2013年の供給量が3,290棟(4・5階建ての合算、国交省のデータから積水ハウス推計)と、3階建て(4万500棟)の10分の1の市場規模だが、11年からの増加幅は3階建ての8%増に対して4・5階建ては24%増と大きく、市場開拓の余地があると見込んだ。
オリジナルの梁勝ちラーメン構法である「βシステム」を採用。通し柱を不要とし、各階のプランニングの自由度を高めた。賃貸併用、店舗併用、二世帯住宅、さらにこれらの複合プランなど、多彩な提案を行なう。「都市圏の敷地60坪程度の場合は賃貸部分をワンルームに、地方の80~100坪の土地ならばファミリー向けなど、地域特性に合わせて提案できる」(同社開発部シャーメゾン商品開発室長・上木宏平氏)
本体工事価格は3.3平方メートル当たり70万円から。同規模の鉄筋コンクリート造の建物に比べて価格は約3割安く、工期も2~4ヵ月短くできるという。年間240棟の販売を見込む。