


パナホーム(株)は賃貸集合住宅の「大容量太陽光発電」や「女性視点でのプランニング」といった付加価値提案を強化する。
同社は13年6月、賃貸集合住宅「フィカーサ エコソレイユ」を発売。片流れ屋根を太陽光発電パネルで構成することで大容量の太陽光発電を可能にした。延床面積138.31平方メートルのモデルプランの場合、寄棟屋根に比べて約2.5倍の16.66kW搭載でき、国の再生可能エネルギー全量買取制度を利用すると月に約5万8,000円の売電収入が得られる。10kWを売電し、残りを入居者還元できる売電プランも用意し、オーナーのさまざまな要望に合わせる。
同商品の発売をきっかけに、同社の賃貸住宅の太陽光発電搭載率は14年3月期第1四半期の33%だったのが、同第3四半期には45%までアップ。太陽光発電を搭載した集合住宅のうち、10kW以上搭載が75%にまで増えた。こうした実績を受け、賃貸住宅でも電気を効率的に使う暮らし提案「スマート ラシーネ」を展開。「省エネ」「健康&癒し」「家事楽」「安心&安全」の4つをキーワードに、賃貸住宅の付加価値向上を図る。
「ラシーネ」は、12年7月から女性を入居者ターゲットに東京・神奈川エリアを中心に展開している賃貸住宅ブランド。得意とする太陽光発電を絡めたエコ提案に加えて、女性視点を生かした省エネ提案や間取り、設備仕様をプランに落とし込む。
29日には、横浜市港北区に「スマート ラシーネ」の考え方を採り入れて設計、新築した「フィカーサ エコソレイユ」を報道陣向けに公開。1棟2戸の重層2階建て2棟で、1室を半年間モデルルームとして、土地活用を考える顧客等に公開する。住戸は、専有面積58平方メートルの2LDK。太陽光発電は2棟合計21.42kW搭載した。
資産活用事業部事業部長の櫻井 順氏は「日本の世帯数は19年にピークを迎えるが、単身世帯は30年ごろまで増加を続ける。若年単身層中心から、30歳代後半から60歳代前半までのミドル層や65歳以上の高齢層など構成が変化する。広さや間取り、設備のグレードアップがポイントになる」と話し、多様な商品ラインアップによる資産活用ニーズへの対応をポイントとした。