不動産ニュース / その他

2014/2/27

グループ体制の強化へ/東急不動産・三枝新社長らが抱負

左より、金指社長、三枝次期社長、岡本次期社長、中村社長。世代交代を図り、グループ力生かしながらさらなる成長を目指す
左より、金指社長、三枝次期社長、岡本次期社長、中村社長。世代交代を図り、グループ力生かしながらさらなる成長を目指す

 東急不動産ホールディングス(株)は26日、子会社の東急不動産(株)、東急コミュニティーの代表取締役社長交代を発表した。いずれも、4月1日付。

 東急不動産の新社長には、取締役の三枝利行(さえぐさ としゆき)氏が昇格する。現・代表取締役社長の金指 潔氏は代表取締役会長に、現・代表取締役会長の植木正威氏は取締役相談役に就任する予定。

 26日の会見で金指氏は「2008年6月の社長就任以来、継続と挑戦をキーワードに現場主義で事業を展開し、リーマンショックや東日本大震災など厳しいときを乗り越え、舵取りを行なってきた。来月、私が社長になって2回目の中期経営計画が終了するが、順調な着地がみえている。当社は今、昨年実施した経営統合の効果が表れ始め、成長フェーズへと差し掛かった。変革を見据えた新しいグループ体制を築いてほしいと世代交代のときと判断した」と語った。三枝氏については「何事も前向きに外部とのネットワークを生かしながら、インスパイアできる人で、これからの社長にふさわしい」と評した。

 また、三枝氏は「社長が務まるのか不安な面はあるが、60周年の節目を迎える今こそ、当社のDNAであるモノづくりをお客さま目線に沿って行なっていきたい。ノーアタック・ノーチャンスの精神でさまざまな事業へチャレンジしていく。グループ会社間の壁をより一層取り払ってコミュニケーションを深め、強い会社へと成長させたい」などと述べた。今後の事業展開については「現在、市況は上向きだが、このまま一本調子は難しい。増税や建築コスト増、用地取得の過熱などすべての課題に対して臨機応変に対応していきたい。まちづくりでは、外国人に喜ばれる施設づくりをして、収益基盤の強化を図る。分譲事業では戸数にこだわるよりも収益にこだわった良質なモノづくりを目指す」と抱負を語った。

 また、東急コミュニティーの新社長は、取締役の岡本 潮(おかもと うしお)氏が就任。現・代表取締役社長の中村元宣氏は代表取締役会長に就任する予定。

 中村氏は「6年前の就任よりチャレンジ・誠実をキーワードにストック数の増加、コンプライアンス経営、顧客満足度の向上に尽力し、60億から100億円を超える利益を計上できた。昨年の経営統合に加え、当社ではコミュニティワン(株)のM&Aを実施、管理戸数を大幅に増加した。そのシナジー効果を発揮するこの機会に経営者交代をすべきと判断した」と語った。岡本氏については「ホールディングスの立場でグループをまとめてきた。東急不動産時代に共に働き、人柄や経験もよくわかっている。スピード感を持って、事業を仕上げ、拡大移行していってほしい」と話した。

 岡本氏は「赤字財政や少子高齢化などの影響で、不動産業は投資型から非投資型へと移行しており、ストックビジネスを真剣にやるべき時にきている。経営統合のグループ力を生かし、グループ内のコアビジネスとして成長させていきたい」と語った。

 なお、東急不動産ホールディングスの次期中期経営計画についても、10月に公表する予定であることが明らかにされた。

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