不動産ニュース / 開発・分譲

2014/3/6

防災対策を徹底、川崎・武蔵小杉の大規模タワーマンション竣工/三井不動産レジデンシャル

「パークシティ武蔵小杉ザ グランドウイングタワー」外観。手前が商業施設「ららテラス武蔵小杉」で同施設を介し、雨に濡れずに駅までアプローチできる
「パークシティ武蔵小杉ザ グランドウイングタワー」外観。手前が商業施設「ららテラス武蔵小杉」で同施設を介し、雨に濡れずに駅までアプローチできる
高層難民を防ぐため各階に防災備蓄倉庫を設置。住戸2戸あたり一つ、専用の防災倉庫が別に用意される
高層難民を防ぐため各階に防災備蓄倉庫を設置。住戸2戸あたり一つ、専用の防災倉庫が別に用意される
トイレは、3日分の汚水槽を確保しており、3日間は住戸のトイレが使用可能。その他、匂いを完全密封する簡易トイレ(写真)、マンホールトイレを備蓄することで、7日間まで対応する
トイレは、3日分の汚水槽を確保しており、3日間は住戸のトイレが使用可能。その他、匂いを完全密封する簡易トイレ(写真)、マンホールトイレを備蓄することで、7日間まで対応する

 三井不動産レジデンシャル(株)等が開発を進めてきた、東急東横線・目黒線「武蔵小杉」駅直結の大規模超高層マンション「パークシティ武蔵小杉ザ グランドウイングタワー」(川崎市中原区、総戸数506戸)が竣工。6日、報道陣に公開された。

 同物件は、「武蔵小杉駅南口地区東街区第一種再開発事業」の一環として開発してきたもの。地上38階建て・制震構造のタワーマンションに地上4階建ての商業施設「ららテラス武蔵小杉」が隣接。同施設を通じ、駅と直結する。同社は、同街区ですでに「パークシティ武蔵小杉ステーションフォレストタワー」(08年供給、総戸数643戸)、「パークシティ武蔵小杉ミッドスカイタワー」(09年供給、総戸数794戸)を開発しており、「ザ グランドウイングタワー」も先行2棟とデザインを共通化し、電線の地中埋設、マンション足元の植栽で、まち並みイメージを統一化した。

 東日本大震災を受け設計を変更し、防災対策を大幅に強化、複層化したのが最大の特徴。受水槽や防災備蓄倉庫などに1世帯あたり1,000リットルの水を確保。非常用発電機を72時間稼働し、各住戸のLED照明を点灯、震災時でも3基のエレベータを動かす。太陽光発電に加え、地中熱ヒートポンプで、共用部の冷暖房電力消費を抑える。

 高層難民を防ぐため各階に防災備蓄倉庫を設置。トイレも、3日分の汚水槽を確保するほか、臭いを完全密封する簡易トイレ、マンホールトイレを備蓄する。また、居住者同士のコミュニティを活性化することで、災害時の協同共助体制を確立する。

 住戸は、1LDK~4LDK、専有面積39~112平方メートル。販売価格は3,300万~1億280万円。平均価格は6,098万円、坪単価291万円。12年4月に販売を開始。1年で完売した。地元比率が3割と低く、50歳代以上の比率が37%に達するなど、広域集客とアクティブシニアの支持に成功した。
 
 同日会見した同社横浜支店副支店長の各務 徹氏は「このマンションは、先行する2物件とのまち並み調和、快適性・利便性の追求、そして防災対策の徹底に力を入れた。武蔵小杉は、JR横須賀線の新駅開設以来住宅業界の注目を集めており、人気のまちである吉祥寺や二子玉川に匹敵する魅力的なまちになってきた。この物件は、その武蔵小杉を象徴するマンションを目指し開発してきた」などと語った。

 また、同物件の防災プロデュースを手掛けた、NPO法人プラス・アーツ理事長の永田宏和氏は「われわれは、阪神淡路大震災の被災者調査をもとにさまざまな防災対策を提案しているが、今回の提案に際して、新たに東日本大震災のマンション被災者も調査した。設計段階から参画した防災対策は初めて」と語った。

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