不動産ニュース / 開発・分譲

2014/3/14

マンション建替事業を強化。年間6件の建替決議目指す/長谷工グループ

長谷工グループの最新建て替えマンションとして、2月に竣工した「ブランシエラ市川行徳」(千葉県市川市、総戸数84戸)
長谷工グループの最新建て替えマンションとして、2月に竣工した「ブランシエラ市川行徳」(千葉県市川市、総戸数84戸)
同マンション建て替え前の「行徳ファミリオ」。1978年築、木造2階建てのタウンハウス群で、雨漏りなど老朽化が激しく、2007年から建て替えを検討。長谷工グループは、09年事業協力会社に選定され、10年建て替え決議にこぎつけた
同マンション建て替え前の「行徳ファミリオ」。1978年築、木造2階建てのタウンハウス群で、雨漏りなど老朽化が激しく、2007年から建て替えを検討。長谷工グループは、09年事業協力会社に選定され、10年建て替え決議にこぎつけた

 長谷工グループは、ストック事業拡大の一環として、マンション建替事業を強化する。4月1日、(株)長谷工コーポレーションに「マンション再生事業部」を設置。マンション建て替え、耐震診断・補強、大規模修繕の総合窓口としてニーズを開拓する。

 同グループは、1980年代から建替事業に参画。84年竣工した「パレロワイヤル芦屋翠ヶ丘」(兵庫県芦屋市、建て替え後総戸数29戸)を皮切りに、現在までに首都圏14件、関西圏12件の建て替えプロジェクトを竣工。最新物件は「ブランシエラ市川行徳」(千葉県市川市、同84戸)。3月末には、「オーベルグランディオ吉祥寺」(東京都三鷹市、同461戸)が竣工する。全国のマンション建て替え竣工物件に占める割合は約14%。その他、施工中2件、建替決議済み3件を推進中。

 建替事業拡大にあたっては、隣地との一体開発、接道改善、隣地を活用した借り住まいなしの建て替えなどの多彩な提案、建て替えの企画から設計・施工・分譲、マーケティング、借り住まい斡旋、転出先のあっせん、マンション管理、マンションのスマート化などをグループで手掛けることで差別化していく。
 「ブランシエラ市川行徳(旧行徳ファミリオ)」も、設計・施工だけでなく、分譲、管理まで同グループが手掛けた。「長谷工グループにお願いしたのは、建替事業のすべてに責任を持つというスタンス。建て替えは営利事業ではなく、生活の場を手に入れるためであり、失敗は許されない」(行徳ファミリオ建替え委員長・荻原正之氏)。

 一方「マンション再生事業部」は、(株)長谷工アネシスの耐震診断・補強、リフォームなどマンション長寿命化部隊と、長谷工コーポレーションのマンション建替部隊とを一体化した組織で、スタッフ31名。マンション長寿命化に関するグループの総合窓口として、案件ごとに担当のグループ会社を紹介していく。

 長谷工コーポレーション建替・リフォーム相談1部・2部統括部長の村上 誠氏は「新組織で、マンション建て替えに至るまでの、あらゆる場面において悩み事に対応していく。年間、5~6件の建替決議をまとめ、施工につなげていきたい」と抱負を語っている。

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