不動産ニュース / 開発・分譲

2014/4/25

「柏の葉スマートシティ」のAEMS・HEMSを開発。5月中旬より実装/三井不動産他

柏の葉AEMSと柏の葉HEMSのシステムネットワーク図
柏の葉AEMSと柏の葉HEMSのシステムネットワーク図

 三井不動産(株)は、(株)日立製作所、シャープ(株)、(株)日建設計とともに「柏の葉スマートシティ」(千葉県柏市)の省エネ、災害対応、コミュニティ活動を支える中核システムとして、まち全体のエネルギーを運用・監視・制御する「柏の葉AEMS」と住戸内のエネルギーを管理する「柏の葉HEMS」を開発。2014年5月中旬より段階的に運用開始する。

 日立、日建設計と共同開発した「柏の葉AEMS」は、エリア一帯に分散するオフィスや商業施設、ホテル、住宅などの各施設と、太陽光発電や蓄電池などの電源設備をネットワークでつなぐことで、地域エネルギーの一元管理を行なうシステム。各施設のエネルギー使用状況や気象情報などの把握・分析に基づいて、まち全体で効率的な発電・蓄電・電力融通の制御を行ない、電気料金やCO2排出量の低減、災害時の電力維持を実現する。
 また、今後、柏の葉スマートシティで運用されている交通システムなどと連携する予定で、まちの情報を丸ごと管理する地域情報連携基盤となる予定。

  シャープと開発した「柏の葉HEMS」は、住戸内のエネルギー使用状況を見える化するだけでなく、家電機器の制御や生活スタイルに適した省エネアドバイスを提供。また、AEMSとの連携により、他世帯や街全体との省エネ状況の比較、省エネ達成度合いに応じて地域ポイントが貯まる「柏の葉ポイント」、地域のイベント情報や交通情報、災害発生時の防災情報などをHEMS専用のタブレット端末で確認できるようになる。

 「柏の葉AEMS」は、三井不動産が柏の葉スマートシティにおいて開発を進める複合施設「ゲートスクエア」内に設置され、7月より本格稼働予定「柏の葉スマートセンター」を中央管理拠点とし、周辺街区を含めた約12.7haのエリア一帯に導入する。ゲートスクエアのオフィスと商業のテナントには、「柏の葉AEMS」を通じて年間省CO2と電力ピークカットの寄与度合いに応じたポイントを付与する制度(ダイナミック・インセンティブ)を実施。
 また「柏の葉HEMS」は、「ゲートスクエア」内の賃貸住宅「パークアクシス柏の葉」(総戸数145戸)に導入予定。

 今回開発したAEMSとHEMSを活用して、柏の葉スマートシティでは大規模導入されている太陽光発電やガス発電、蓄電池など分散電源設備の地域エネルギーと電力会社からの系統電力を組み合わせたスマートグリッドを運用していくとしている。

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