(一社)日本木造住宅産業協会は29日、明治記念館(東京都港区)で2014年度の定時総会を開き、13年度の事業報告、収支決算などを議決、承認した。
総会後に行なわれた記者会見で、会長の矢野 龍氏は市場について触れ「ゴールデンウィークの来場者は各社とも厳しい状況のようだ。そのため今後、新設住宅着工は減少し、今年度の90万戸割れは確実な情勢だ」と述べた。続けて、「政府には住宅ローン減税の拡充やすまい給付金といった支援策を導入してもらったが、戸建ては落ち込んでおり、これだけでは力不足を感じている。アベノミクスが腰折れにならないよう、30歳代の一次取得者へのサポートが必要。即効性のある贈与税非課税枠の延長および数千万円規模への拡大、フラット35の金利引き下げなど、大胆な策を打ってもらいたい」と述べ、政府に対してさらなる支援を求める方針を明らかにした。
今年度の事業計画では、「木住協リフォーム支援制度」の普及と、「木住協リフォーム診断員」の育成を重点事項として掲げた。両制度は良質なストック形成と、既存住宅流通促進に向けた取り組みで、会員のリフォーム技術向上とともに、信頼性のアップを図る。