不動産ニュース / 決算・業績・機構改革

2014/6/4

国内の新築市場に依存しない事業体質の構築目指す/すてきナイスグループ

 すてきナイスグループ(株)は3日、コートヤードマリオット銀座東武ホテル(東京都中央区)で2014年度決算説明会を開き、同社代表取締役社長の日暮 清氏が今後の戦略などを明らかにした。

 14年度3月期決算は、5月9日のニュースを参照。日暮氏は「消費増税に伴う駆け込み需要や、木材利用ポイントなどの追い風を受け、増収増益を達成できた。しかし、仕入れ価格の上昇や低利益率の大型物件などの影響で、売り上げに比べて利益の上昇幅は小さかった。BCP対策や海外事業、施工力対策といった将来のための設備投資の影響もある」と振り返った。

 今後の戦略については、国内の新築需要に依存しない事業体制の構築を目指し、リフォーム、大型の非住宅木造建築、海外事業などを強化する。「従来の事業体制のままでは、いずれ立ち行かなくなるはず。今のうちに事業の体質転換を図るべきだと判断した」(日暮氏)。

 リフォーム事業は、建材販売店や工務店と連携し、OB施主を招いたイベント「すてき住まいの大感謝祭」による受注促進を図る。同イベントは14年3月期に全国14会場で2万5,000人の来場を集めたもので、今年度は全国30会場に拡大する予定。

 大型の非住宅木造に関しては、短工期を特徴とするパワービルド工法を売りに、受注を取り込む。東北エリアでは延床面積3,000平方メートル規模の特別養護老人ホームを7月に竣工する予定。このほかにも保育園など東北エリアで実績を上げている。

 海外事業では、欧州ですでに9棟を受注。14年2月にオーストリアにプレカット工場を新設、同4月には欧州を代表する展示会「ミラノ・サローネ」に出展するなど、本格的な拡販に向けた体制を整える。「今年度を初年度とする中期計画の最終年度には結果が出るのではないか」(同氏)。

 これら新分野の開拓に加え、免震マンションや耐震等級3の戸建てといった、同社の強みをさらに訴求。スマートウェルネス住宅の開発など、多様な戦略を打ち出す。これらの戦略により、5月に策定した中期経営計画の最終年度である17年3月期の目標である、売上高3,000億円、営業利益35億円、経常利益28億円、当期純利益18億円の達成を目指す。

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