三幸エステート(株)は11日、2014年5月度の東京都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)と全国6大都市(東京23区、札幌市、仙台市、名古屋市、大阪市、福岡市)の大規模ビル市場動向をまとめた「オフィスマーケット2014年6月号」を公表した。
東京都心5区の空室率は4.99%(前月比0.02ポイント上昇)。2ヵ月連続で5%を下回り、好調を維持した。「虎ノ門ヒルズ森タワー」の竣工による床面積の増加も、需要増によって相殺されたことから、ほとんど影響はなかった。同社では「今年の新規供給は峠を越し、今後は来年以降の竣工予定物件に対するテナントニーズに焦点が移る」とする。
募集賃料については、1坪当たり1万8,419円(同154円上昇)と、2ヵ月連続の上昇となった。底打ちの兆しは見えているものの、上昇ペースは緩やか。募集条件の引き上げや継続賃料の値上げといったビルもあるが、競争力のある一部のビルに限られており、二極化傾向もみられるという。
全国6大都市の空室率については、東京23区5.3%(同増減なし)、札幌市6.7%(同0.1ポイント低下)、仙台市10.3%(同0.5ポイント上昇)、名古屋市6.6%(同0.2ポイント低下)、大阪市7.8%(同0.3ポイント低下)、福岡市6.2%(同0.1ポイント上昇)となった。