(公社)日本不動産学会は23日、マンション解消実務講習「新マンション建替え円滑化法でどう変わる?!」を開催した。
セミナーでは、明海大学不動産学部教授の齊藤広子氏が「解消制度により変わるマンション管理・再生の進め方」と題し、従来のマンション再生手法の「改修」と「建替え」について、その課題や問題点について解説。また、マンション建替え円滑化法の改正に伴い、新たに加わったマンション再生手法「解消」制度について説明した上で、マンション管理における新たな課題を提示した。
続いて、弁護士の戎 正晴氏が新しい制度を法的側面から見た場合の課題や起こり得る紛争について、政策研究大学院大学教授の福井秀夫氏が、建替えを選択した場合と比較しながら、解消制度運用における留意点や課題について、それぞれ話をした。「今まで改修か建替えかしか選択肢がなかったのは世界においては極めてイレギュラーであった。解消という選択肢が追加され、今後さらにこの制度を上手に改正していけば、解消がスタンダードになっていくだろう」(福井氏)と述べた。
また、国土交通省住宅局マンション政策室長の笠谷雅也氏が「改正マンション建替え円滑化法」について解説したほか、新日鉄興和不動産(株)常務執行役員・住宅事業本部兼ビル事業本部副本部長が「マンション解消実務の進め方」をテーマに話をした。