森ビル（株）はこのほど、「見える化を活用したテナントビルにおける空調デマンドレスポンス制御」の取り組みが評価され、第24回地球環境大賞「国土交通大臣賞」を受賞した。
同社の取り組みは、全国にストック量が多く、今後その省エネ対策が重要とされる中小テナントビルにおいて、オーナー等が管理する共用部だけでなく、従来困難であったテナント専用部における電力デマンド抑制の実現可能性を調査・検討したもの。
対象ビル2棟の空調システムをテナントごとに制御できるよう再構築した上で、テナントごとの電力ピーク制御目標値を設定。既存の見える化システムと連携させ、実績値が目標値に近づいた段階で警報メールを配信し、省エネ運転を実施した。また、協力テナントに対し、社員へ各種優待券等を進呈するなどインセンティブの仕組みも構築し、テナント側のより能動的な行動を促した。その結果、テナントの夏季・冬季の電力デマンドを最大20％抑制することに成功した。
