三菱地所グループは、「パークハビオ」ブランドで展開する賃貸住宅事業を強化する。6日には、最新物件となる「パークハビオ赤坂タワー」(東京都港区、総戸数212戸)を竣工させた。
同グループは、2004年から同ブランドでの賃貸マンション開発を開始。これまでに、50棟・約4,300戸を供給してきた。同事業では、三菱地所(株)が用地取得・企画、三菱地所レジデンス(株)と三菱地所設計(株)が設計・施工、三菱地所ハウスネット(株)がPMとリーシング、三菱地所コミュニティ(株)が管理、三菱地所投資顧問(株)が投資家向け販売等のアセットマネジメントと、グループ全体での一貫体制を採る。
14年には過去最高の14物件を供給。建物完成後、リースアップが完了した段階で、投資家に売却する。これまで供給した物件の約半分は、三菱地所投資顧問の運用するファンドに売却。残りは同社を通じ機関投資家等に売却している。用地取得から売却まで36ヵ月が平均的な事業スパン。投資市場の利回り水準が低下傾向にある中でも、キャップレート5%台弱を維持している。
今年4月には、三菱地所に置いていた賃貸住宅部門を、三菱地所レジデンスに移管。「これまでは、グループのバリューチェーンを活用するためもっとも効率がよかったことから三菱地所に置いていたが、ある程度のストックができ、さらなる成長を図るには、用地取得・商品企画・工事発注などの業務を一元化して拡大と効率化を図るのがベストと考えた」(三菱地所常務執行役員・清沢光司氏)。
今後も、シングル・DINKSをメインターゲットに、坪賃料1万2,000円以上が見込める立地、分譲マンションのノウハウを活かした建物づくり、大規模ならではの共用施設などで差別化を図りながら供給していく。15年内には、54棟・4,600戸体制を確立できる見込み。