不動産ニュース / 決算・業績・機構改革

2015/3/9

3階建て賃貸に注力、3期連続の過去最高益を目指す/積水ハウス

 積水ハウス(株)は6日、2015年1月期決算説明会を開催。代表取締役社長兼COOの阿部俊則氏が会見し、決算概要と今後の見通しについて説明した。

 同期は、2期連続で過去最高の売上高・利益を更新(詳細は、5日のニュース参照)。現在進行中の中期経営計画は、「請負型」「ストック型」「開発型」の3つのビジネスモデルで「住」に特化した成長戦略が順調に推移。2010年度3.8%だった営業利益率は14年度7.7%にまで増加、15年度は7.9%を目指す。

 請負型の事業では徹底したブランドの訴求を目標に掲げる。戸建住宅では、中・高級価格帯「イズ・シリーズ」、3・4階建て住宅、ゼロエネルギー住宅「グリーンファーストゼロ」の拡販に注力。消費税増税にかなりの苦戦を強いられた中、1棟売上単価は13年度3,450万円から14年度には3,565万円に、3階建てについても1棟受注単価が13年度5,000万円から14年度5,500万円に上がっており、さらなる上昇を目指すとした。

 賃貸住宅では、3階建て受注が大きく伸びたことで、1棟売上が13年度6,128万円だったのに対し、14年度では6,854万円まで大幅に上昇。3階建てについては14年度1棟受注単価は1億3,200万円となっており、金額ベースでは賃貸事業の46%まで成長した。次期は5割超を見込む。今後は、的確なエリアマーケティングや資産価値を高める商品開発により、中高級商品の拡販を図っていく。

 会見で阿部氏は「消費税増税の駆け込みの影響が当初より1年半延長した関係で、次期の目標は慎重な数字となっている。エコポイント、住宅ローン減税、生前贈与など政府の支援策や補助金などの外的要因も増えた。内部的にはブランド強化やイベントに注力して、3期連続での過去最高売上・最高利益達成を目指していく」などと述べた。

 また、「プラチナ事業」と呼ぶ医療・介護系事業では、引き続き16年度に受注高1,000億円を目指すとともに、14年に設立した積和グランドマスト(株)により、サービス付き高齢者向け住宅の運営事業を積極的に展開していく。

 ストック型事業も、リノベーション事業と小・中規模リフォーム事業の拡大を目標に掲げる。14年8月の東京に続き、大阪、広島(計画段階)に1,000万円以上のリノベーション設計を専門に扱う設計センターを設立するほか、営業人員1,300名超大成を目指していく。「現在、オーナー向けに1,000名体制で臨んでいる積水ハウスリフォーム(株)の売上が多くを占めるが、積和不動産(株)と、2年前から積和建設(株)が手掛ける一般リフォームが伸びている。15年度目標のセグメント売上高1,420億円は決して達成できない数字ではない」(阿部氏)。

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