住友林業(株)はこのほど、北野天満宮(京都市上京区)本殿前の御神木として祀られている梅の苗木増殖に成功したと発表した。
ウメやモモなどバラ科植物に広く感染する「ウメ輪紋ウイルス(以下、PPV)」が国内でも広がっていることから、北野天満宮からの技術協力依頼を受けて「御神木の梅」の保護・保存を目的に、後継稚樹の増殖に関する研究開発を進めていたもの。
今回用いたのはバイオテクノロジーの手法である「組織培養法」。なお、梅の古木からの増殖成功や、苗生産などの実用化を想定した研究開発としては、世界初の例となる。
今後は、本宮にある他の梅も組織培養技術を用いた保護・保存を進め、北野天満宮の景観を守るべく調査研究を続けていく計画。