(一社)住宅瑕疵担保責任保険協会は、「第3回 既存住宅現況検査技術者講習」の募集を開始する。
同講習は、中古住宅のインスペクション(現況検査)方法の統一化や検査業務のスペシャリスト輩出を目的に、2013年6月に国土交通省が発表した「既存住宅インスペクションガイドライン」の内容に準拠して、既存住宅売買瑕疵保険の検査基準等を盛り込んだもの。修了考査を受けた後、合格者には登録証を発行している。
これまでに7,887人の合格者が誕生しており、合格者は同協会の既存住宅現況検査技術者リストに登録される。また、登録検査事業者(建築士事務所)が個人間売買の既存住宅売買瑕疵保険の申込対象住戸の検査を行なった場合、保険法人が行なう現場検査に代える取り扱いが認められている。
今年度は10都市10会場で開催。昨年より会場数は少なくなっているものの、交通アクセスなどを考慮して、富山・松山・岡山を新設。会場規模を拡大し、合理化した。そのほか、他団体との共同講習も予定している。
また、3月に「長期優良住宅化リフォーム推進事業」のインスペクター講習団体に認定され、同講習が同事業のインスペクターの条件となる「一定の講習とその修了考査」に該当することから、受講対象を同事業のインスペクター対象に含まれる建築士のほか1級または2級建築施工管理技士にまで拡大。講習開催期間は5月18日~6月12日。少しでも早く受講ができるよう、例年より1ヵ月程早くスタートを切った。料金は2万5,920円(税込み)。申込締切は各会場の講習開催日の2週間前。
同会代表理事の能登義春氏は「国土交通省との目標では、2020年時点で中古住宅流通市場を36万戸にまで拡大し、その2割を瑕疵保険付き物件にするとある。受講者増大を図ることで、中古住宅流通の拡大、リフォーム工事の信頼度向上に寄与していきたい。当年度に当初からの目標である合格者1万人を達成する見込み」と述べた。