ミサワホーム(株)は23日、大学共同利用機関法人情報・システム研究機構国立極地研究所が入札を実施した「基本観測棟」の部材生産に応札し、受注したと発表した。
「基本観測棟」は、同研究所で検討された更新計画にのっとり建設されるもので、気象棟・地学棟・電離層棟・環境科学棟を統合した観測計建物の更新第1号の建物。
外装、断熱材、内装があらかじめ艤装され(必要な設備や装置を取り付けること)、南極昭和基地での夏場の限られた期間で、建築経験のない隊員でも短工期で施工でき、厳しい気候に耐えられる性能の木質パネル構造で応札し、受注したもの。
建物は、地上2階建て、建築面積238平方メートル、延床面積416平方メートル。同社が受注した建物の中で5番目の規模。建物の周りへの積雪を抑えるために設計された高床式12角形の外観が特徴で、屋上には観測デッキを設置している。
人が研究を行なうスペースでは、1年を通して室内温度約17度(プラスマイナス5度)の快適環境を確保。また、将来の研究テーマに応じて自由に間取りを変更できるようにしている。
生産した部材は、2015年12月に南極昭和基地に搬入され、18年2月に完成する予定。
なお、同社の南極での建物受注実績は、今回の基本観測棟を含め累計36棟、延床面積約5,900平方メートルとなる。