三井不動産(株)は11日、2015年3月期決算説明会を開催し、決算概要と今後の見通しについて説明した。
当期は、商業施設賃貸事業や、分譲事業において、個人向け、投資向けともに好調に推移したことが起因し、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益いずれも過去最高を更新。期末の1株当たりの配当金についても増配を決定した(詳細は11日のニュース参照)。
次期は、賃貸事業において新規開業予定の「ららぽーと富士見」「ららぽーと海老名」「EXPOCITY」等の商業施設による収益、13年より加速している賃料上昇、当期に竣工した「飯田橋グラン・ブルーム」等の通期稼働により増収増益を見込む。期末空室率は当期と同等の3%前後と予想。
分譲事業では、住宅分譲事業は好調な販売状況が継続し増収。当期に高収益率の大規模物件の計上があったことにより減益を見込むが、投資家向け分譲事業における増益を織り込み、全体では増収増益を計画する。
全体では売上高1兆6,100億円、営業利益1,950億円、経常利益1,710億円、当期純利益1,070億円を見込み、当期純利益では過去最高の更新を目指す。
説明に当たった同社経理部長の富樫 烈氏は、次期の住宅分譲事業について「当期に販売したパークコート千代田富士見がかなり利益率の高い物件だったため減益としているが、当期が良すぎただけ。15年の分譲住宅販売についてもいずれも好調な進捗状況」と説明した。