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NREG東芝不の低コスト環境配慮型ビルを表彰/日本不動産ジャーナリスト会議

特別記念講演会では、NREG東芝不動産(株)が「建築費坪50万円という低コストを実現するため、柱の配置など課題もあった」などと語った
特別記念講演会では、NREG東芝不動産(株)が「建築費坪50万円という低コストを実現するため、柱の配置など課題もあった」などと語った

 日本不動産ジャーナリスト会議(代表幹事・阿部和義氏)は26日、日本記者クラブ会議室(東京都千代田区)において、第4回不動産ジャーナリスト会議賞(2015年2月17日決定)のプロジェクト賞を受賞したNREG東芝不動産(株)の飯沼裕取締役上席常務執行役員らを招き、特別記念講演会と表彰式を開催した。
 
 今回の受賞対象は、建築費が坪50万円台という低コストを実現した環境配慮型オフィスビル「ラゾーナ川崎東芝ビル」の企画・設計。講演した同社建設部部長の石原弘大氏は「最近はオフィスレイアウトがしやすい柱のない広いフロア空間が求められるが、建設コストを下げるためにあえて9m間隔で柱を配置する今回のプランをテナント企業が納得してくれるかどうかが最大のポイントだった」と語った。
 今国会では大規模建築物の省エネ基準適合義務化などを盛り込んだ「建築物のエネルギー消費性能向上に関する法律案」の審議も進んでいる。20年に向けて中規模ビルや住宅にも省エネ対策の強化が求められるだけに、ラゾーナ川崎東芝ビルは省エネ建築の低コスト化技術として注目されそうだ。
 
 同ビルは、地上15階建て、延床面積10万4,600平方メートルの免震構造オフィスビル。基本設計は日建設計と野村不動産、施工は大林組が担当。東芝グループが入居して13年10月にオープンした。
 当初から「高層ビルをGMS(総合スーパー)並みの低コストで実現できないか」と、従来のオフィスビルの常識に囚われない発想から企画・設計がスタートした。しかし、高層化して延床面積を増やしても貸床面積が期待したほど増えず、エレベーターや清掃用ゴンドラなど付帯設備のコストが高くなる。むしろサイコロのようなキューブ形状にすることで、断熱性能に大きく影響する開口部の面積を削減でき、「貸床面積も大きくなってレンタブル比89%を実現できた」(東芝不動産賃貸事業本部首都圏事業部部長・桑原達雄氏)と、ユニークな外観が生まれた。
 
 外装にも、オフィスビルでは珍しいベランダを設けた。避難通路として使用するほか、空調の室外機を設置したり、窓や外壁の掃除に利用したりすることで、メンテナンスの手間や費用の削減を図った。
 
 現在では13年の完成当時に比べて建築コストが大幅に上昇しているが、石原氏は講演で「さすがに坪50万円台は無理だが、通常の100万円を切って80万円台ではできるのではないか」と語るなど、省エネ建築物のさらなる低コスト化の可能性を示唆した。

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